日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
日本植物生理学会2003年度年会および第43回シンポジウム講演要旨集
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クラミドモナスrbcLの転写促進配列の解析
*葛西 精太郎Inger Lill AnthonisenUwe Klein加藤 晃新名 惇彦
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p. 150

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抄録
 緑藻クラミドモナスの葉緑体でRuBisCO大サブユニットをコードしているrbcLの十分な転写には、その構造遺伝子領域の一部が必要である。本研究では、このrbcLの転写促進に関与する構造遺伝子領域の領域限定及び性格付けを行った。欠失または変異導入解析の結果、転写促進には構造遺伝子領域の約40 bpが必須であった。この領域の方向や挿入位置をプロモーターに対して変化させ転写への影響を調べたところ、この配列がエンハンサー様の性質を持つことが示された。また、rbcL以外の葉緑体遺伝子プロモーターの下流にこの配列を挿入したところ、プロモータータイプにより転写に及ぼす影響が異ることが示唆された。さらに、ゲルシフト解析及び核様体に対するヌクレアーゼ感受性試験を行うことで構造遺伝子領域が転写を促進する機構についても検討した。
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© 2003 日本植物生理学会
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