日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
日本植物生理学会2003年度年会および第43回シンポジウム講演要旨集
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イネの穂重量を規定している第二染色体上のQTLに関する連鎖解析
*小原 実広佐々木 昌平樫葉 健二永野 篤蛯谷 武志矢野 昌裕佐藤 雅志山谷 知行
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p. 218

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抄録
 日本型イネNipponbare及びインド型イネKasalathに由来する98系統のBILsを用いた解析より、第二染色体上のマーカーC777近傍に主稈の穂重量を規定しているQTL (Pnw1) が統計学的に検出された。Pnw1はKasalathの対立遺伝子が穂重を増加させる効果があることが判明した。Pnw1を含む約50cMの領域のみがKasalath由来の染色体に置換された系統C-22を選抜し、ガラス室内にて基肥窒素処理を行い育成した。遺伝背景であるKoshihikariに比較して、C-22の個体あたりの穂重及び穂数は最大で約30%増加していた。これより、Pnw1がKasalath由来の染色体に置換された領域に存在することが確認された。本研究ではPnw1遺伝子の同定を目的として、高密度連鎖地図の作製並びに詳細な連鎖解析を行った。
 Pnw1近傍がヘテロ接合体である系統の自殖後代200個体を用いて、新たに約20個のマーカーを設定し、連鎖地図を作製した。また、その自殖後代3385個体より、マーカーC777とC10005間の組み換え個体177個体を選抜した。それらの組み換え個体を野外にて土耕法により育成し、完熟期に穂数並びに穂重の測定を行った。現在、組み換え個体の遺伝子型を決定するとともに、詳細な連鎖解析を行っている。
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© 2003 日本植物生理学会
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