抄録
ブロムグラス培養細胞(Bromus inermis Leyss)は、低温処理やアブシジン酸(ABA)処理により耐凍性を獲得する。我々はブロムグラスの耐凍性機構を解明するために、低温処理やABA処理による遺伝子群の発現変化をイネのマイクロアレイを用いて解析した。
低温やABA処理により発現が上昇する遺伝子群の中から10遺伝子をクローニングし、その塩基配列を決定した。その1つは不凍タンパク質として報告されているキチナーゼと相同性がある。ブロムグラスは低温処理により培地中の不凍活性が上昇することが明かとなっており、その関連を調べている。
現在、単離した遺伝子を導入した形質転換ブロムグラスを作製している。