日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
日本植物生理学会2003年度年会および第43回シンポジウム講演要旨集
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シロイヌナズナのリン酸リレー情報伝達に関わるHPt因子の機能解析
*田中 泰史鈴木 友美加藤 友彦佐藤 修正田畑 哲之水野 猛
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p. 402

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抄録
 シロイヌナズナHis-Aspリン酸リレー系は、3種類の因子(HK, HP, RR)より構成され、サイトカイニンなどの植物ホルモンの応答情報伝達に関与している事が示唆されている。我々はサイトカイニン受容体(AHK2/3/4)を同定し、AHK→AHP→ARRリン酸リレー系とサイトカイニン応答情報伝達の関連を示唆してきた。これらHis-Aspリン酸リレー因子の中で、His-キナーゼ(AHKs)とレスポンスレギュレーター(ARRs)間の情報伝達を仲介するHPt因子として働くAHPは5種類存在する。これらの仲介因子はリン酸リレー情報伝達ネットワークにおける細胞内情報移行やクロスレギュレーション等に重要な働きをしていると予想される。今回は、これら全てのAHPs(AHP1~AHP5)を対象として、その遺伝子発現様式、Two-hybrid 法による相互作用因子の同定、プロモーター::GUS形質転換植物体を用いた発現部位の解析、欠損株や過剰発現体の取得解析などの網羅比較解析を行った。これらの結果を総合的にまとめながら、AHPの機能に関して、シロイヌナズナHis-Aspリン酸リレー情報伝達ネットワークの観点から考察する。
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© 2003 日本植物生理学会
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