日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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Ljsym3の表現型解析および遺伝子単離に向けて
*金森 紀仁Lene H. MadsenMirela FrantescuSimona Radutoiu佐藤 修正田畑 哲之Niels SandalJens Stougaard
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p. 574

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抄録
モデルマメ科植物として注目を集めているミヤコグサ(Lotus japonicus)は根粒菌Mesorhizobium lotiと共生することで窒素固定根粒を形成する。根粒形成は宿主植物側の遺伝子によってコントロールされていることが知られており、Ljsym3は根粒形成能欠損変異体である。単離したすべてのLjsym3M. loti NZP2235接種では根粒を形成しないが、M. loti TONOを接種した時、低頻度ではあるがLjsym3-1に根粒様構造を確認した。Ljsym3はAM菌共生能も欠失していた。またLjsym3は種子形成にも異常があり、成熟出来ない種子が多く、種子数も野生株に比べ減少していた。
 Ljsym3遺伝子を単離するためにマップベースクローニング法を用いた。L. japonicus Gifu B-129由来のLjsym3と異なるエコタイプであるL. japonicus MG-20を掛け合わせて作製したF2世代から変異体を822個体取得し、マーカーを用いてLjsym3遺伝子の領域を29kbにまで短縮することに成功した。Ljsym3遺伝子は1番染色体の短腕に存在している。
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© 2004 日本植物生理学会
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