日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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リンゴ果実におけるエチレン受容体の発現様式の解析
*立木 美保遠藤 敦史
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p. 735

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抄録
エチレンは果実の成熟・老化を促進させる作用を持ち、果実成熟機構において、最も重要な要因の一つである。エチレン受容体はエチレン情報伝達系を負に制御していると考えられており、様々な植物から複数の受容体遺伝子が単離されている。リンゴ等果樹は品種により、エチレン生成量が異なることが知られているが、感受性も異なる可能性が示唆されている。そこで、エチレン作用機構を明らかにするために、degenerate primerを用いたRT-PCR法により、リンゴ果実から受容体遺伝子の単離を試みた。その結果、既に報告されていたMd-ETR1及びMd-ERS1に加え、新たにMd-ERS2を単離した。エチレン生成量の多い品種‘王林’と、エチレン生成量が少なく、貯蔵性の高い‘ふじ’の貯蔵中における受容体遺伝子の発現様式を解析したところ、Md-ETR1は未熟果から成熟果まで両品種において常に発現していたが、強力なエチレン作用阻害物質である1-methylcyclopropene(1-MCP)処理7日後から発現量が減少した。Md-ERS1及びMd-ERS2は成熟果においてのみ発現していたが、1-MCP処理により速やかに減少した。品種間での発現量を比較すると、いずれの受容体遺伝子も貯蔵性の高い‘ふじ’で多いことが明らかとなった。これらの受容体タンパク質の発現様式についてもあわせて報告する。
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© 2004 日本植物生理学会
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