日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナにおいて根から地上部への輸送に関わる硫酸トランスポーターの機能解析
*片岡 達彦林 尚美高橋(渡部) 晶子山谷 知行高橋 秀樹
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p. 311

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抄録
 SULTR2;1及びSULTR3;5は、レポーター遺伝子を用いた解析結果から、根の内鞘細胞や木部柔細胞の細胞膜で発現することが示唆された。酵母の変異体を用いた実験では、SULTR3;5は吸収活性を示さなかったが、SULTR2;1との共発現により、SULTR2;1単独の2~3倍の吸収活性が認められたことから、SULTR3;5の吸収促進因子としての機能が示唆された。植物の変異体を用いた解析では、野生株に比較して地上部への硫酸イオンの輸送が抑制されることから、SULTR 3;5/SULTR 2;1は、道管への硫酸イオン輸送を促進することが示された。一方、SULTR4;1及びSULTR4;2は、根や胚軸の維管束組織の液胞膜で発現することが示された。sultr4;1 sultr4;2二重変異体から単離した液胞内硫酸イオンを解析したところ、野生株に比較して液胞への硫酸イオンの蓄積が認められたのに対し、SULTR4;1-GFP過剰発現体では、野生株と同等であった。硫酸イオンの地上部への移行実験の結果から、sultr4;1 sultr4;2では硫酸イオンが根に蓄積されるのに対し、SULTR4;1-GFP過剰発現体では、逆に減少していることが示された。SULTR4は、液胞内に集積した硫酸イオンを積極的に細胞質へ排出することにより、地上部への硫酸イオンの移行を調節していることが明らかとなった。
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© 2005 日本植物生理学会
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