日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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Anabaena sp. PCC7120の遺伝子破壊株作成によるカロテノイド生合成経路の解析
*持丸 真里増川 一高市 真一
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p. 354

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抄録
 シアノバクテリアのカロテノイドは、生物種ごとに多様性があることがわかってきた。ゲノム塩基配列が判明しているAnabaena sp. PCC7120は、極性カロテノイドとしてミクソール・フコシドとケトミクソール・フコシド、非極性は、β-カロテン、エキネノン、カンタキサンチンを持つことを明らかにした(昨年度大会)。シアノバクテリアでカロテノイド生合成経路の解析が最も進んでいるSynechocystis sp. PCC6803と比較すると、配糖体に結合している糖が異なり、ゼアキサンチンを含まない点などがAnabaenaNostoc属の特徴として挙げられる。
 本研究では、A. 7120について、既に機能が確認されているカロテノイド合成系の遺伝子との相同性から、遺伝子を推定し、破壊株を作成することにより、機能の同定を試みている。β-carotene ketolase (CrtWまたはCrtO)については、近縁種であるNostoc punctiforme PCC73102のcrtWと相同なalr3189S. 6803のcrtOと相同なall3744の2つの推定遺伝子を得た。このうち、all3744の破壊株は、エキネノン、カンタキサンチンを含んでいなかったが、ケトミクソール・フコシドは野生株と同様に生成していた。したがって、A. 7120では、β-カロテンまたは配糖体のケト化を担う、少なくとも2種類のケト化酵素が存在することが示唆された。他の遺伝子についても破壊株の作成を試みている。
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© 2005 日本植物生理学会
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