抄録
機械刺激による受容器電位の発生機構を車軸藻類を用いて解析した。本研究では、細胞を押しつぶしたときと離したときとで、応答に違いがあるかどうかを検討するため、節間細胞を長時間押し続けるという機械刺激を行った。刺激に対しては節間細胞と節の両方で膜電位応答が見られたが、本研究では節間細胞の応答に注目をした。
細胞を押し続ける時間が長いほどその膜電位応答が大きくなった。そこで本研究では、押し続ける時間を10秒間に固定した。長時間押し続けたときの膜電位応答は(1)細胞を押しつぶしたときと離したときの両方で膜電位変化がみられ、(2)押したときの変化の大きさよりも離したときの変化の方が大きい。エクオリンを用いた細胞質内Ca2+濃度 ([Ca2+]c) 変化の測定では、押したときと離したときの両方で[Ca2+]cの上昇が確認されたが、ここでも押したときよりも離したときの方が大きな[Ca2+]c上昇がみられた。これらのことから、長時間押しつぶし実験の際のイオンチャネルの挙動を考察した。