日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

シロイヌナズナ培養細胞における水チャネル分子種の生理的変動と植物体との比較
*水谷 政博小八重 善裕石川 文義須賀 しのぶ前島 正義
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 541

詳細
抄録
水チャネルは生体膜を介した迅速な水の輸送に必須の膜タンパク質である。シロイヌナズナには35種類もの水チャネル分子種が存在する。我々は多様な植物水チャネル分子種から,細胞膜型水チャネル(PIP)8種、液胞膜型水チャネル(TIP)2種を選び,その生理的役割を明らかにするために,シロイヌナズナ植物体および培養細胞を用い,各分子種の器官別,細胞成長段階別、環境応答性について特異抗体を用いて解析した。
 培養細胞では,培養2週間目以降では培地の糖濃度が極端に低下し、細胞の総重量、および細胞数の減少が見られる。同時期に水チャネルの蓄積量の著しい増加が見られた。また培養細胞と植物体間での水チャネルの蓄積量の比較から培養細胞では植物体に比べ水チャネルの蓄積量が顕著に少ないことが明らかになった。この現象は、細胞の培養方法(液体培養、プレート培養)を変えても同様に見られた。さらに各水チャネル分子種の浸透圧,塩ストレスに対する応答性をみると,PIP1型はストレス応答性が無いのに対し,PIP2型では塩ストレスによる蓄積量の増加が見られた。TIP型2種についても応答性が見られたが,とくにTIP1;1は塩ストレスによる蓄積量の増加が顕著であった。本研究およびこれまでの知見を総合して,各分子種の役割を推論したい。
著者関連情報
© 2005 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top