日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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白花ルーピンの根における新規R2R3-MYB遺伝子の発現解析
*山岸 真澄Junqi LiuClaudia Uhde-StoneBruna BucciarelliDeborah Allan大崎 満Carroll Vance
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p. 693

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抄録
白花ルーピン(Lupinus albus L.)は貧栄養条件に適応するためにクラスター根を形成する。クラスター根は短い根がたくさん密集して発生する試験管ブラシ状の根で、根の表面積が増えると共に有機酸や酸性フォスファターゼの分泌が促進されており、結合体のリン酸を可溶性のリン酸にかえて吸収する能力が強い。クラスター根の誘導機構を明らかにする目的で、若いクラスター根由来のcDNAライブラリーからR2R3-MYB遺伝子を単離した。アミノ酸の相同性よりこのMYB(LaMYB1)は既報のMYB遺伝子とは異なり新規のR2R3-MYB遺伝子であると推測された。LaMYB1は主に根で発現しており、根粒、葉、花、茎頂での発現はわずかであった。promoter::GUSのコンストラクトを導入した毛状根におけるGUSの発現よりこの遺伝子は内鞘組織で主に発現することが分かった。側根は内鞘より分化することより側根発生との関連が考えられる。
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© 2005 日本植物生理学会
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