日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

タバコパープルホスファターゼの性質と機能
海田 るみ林 隆久*金子 堯子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 722

詳細
抄録
パープルホスファターゼ(purple acid phosphatase)は、プロテインホスファターゼなどが含まれるホスフォエステラーゼファミリーに属し、リン酸の取り込みや輸送をはじめとする様々な役割が推察されている。リン酸欠乏下では誘導されず、細胞壁構築に関わっている、タバコ培養細胞パープルホスファターゼ(NtPAP12)の性質と機能について解析した。
このホスファターゼは、Ca2+やMg2+によって活性化されず、アミノ酸配列に基づく相同性からカルシニューリン(セリン/スレオニンホスファターゼ)に近いが、オカダ酸、ミクロシスチンLRや酒石酸によって活性阻害を受けなかった。バナジン酸やモリブデン酸によって強く阻害されるとともに、ペプチドアナログによる感受性からチロシンホスファターゼであると推察される。反応効率も、ホスホセリンに比べ、ホスホチロシンが高かった。
パープルホスファターゼの分泌と細胞壁の再生はBrefeldin Aにより抑制されるが、Brefeldin A存在下、ホスファターゼを添加することにより細胞壁 β-グルカンの蓄積が活性化された。以上の結果から、パープルホスファターゼは細胞膜上の β-グルカン合成酵素をアポプラストで活性化する可能性が示唆される。
著者関連情報
© 2005 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top