日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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Suaeda salsa (L.) pallにおける高濃度NaClによる生育促進機構の解析
*森 伸介吉羽 雅昭但野 利秋
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p. 902

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抄録
高NaCl濃度に対するS.salsaにおける生育反応とその生育促進機構について検討した。S.salsaを0,2,50,100,200,400,600,800mM NaClを含む培養液で生育させた。生育は培地NaCl濃度の上昇とともに上昇し、50,100mM NaClで最高の生育を示した。このときの葉のNa,Cl含有率は培地NaCl濃度の上昇とともに上昇し、K,Ca,Mg含有率は低下した。次に高濃度NaClによる生育促進要因について解析するために、-Na-Cl(培養液のみ)と+Na-Cl,-Na+Cl,+Na+Clの生育を5,50mMで比較した。生育は5,50mMともに-Na-Cl区よりもNaまたはClを添加した区のほうが促進されたが、生育促進割合はNa添加区よりもCl添加区で大きかった。さらに、Cl添加区の生育促進と葉からの酸素発生との関係を検討するために、収穫時に各処理区の葉の酸素発生を酸素電極法によって測定した。葉の乾物重から無機物含量を差し引いた有機乾物重当たりの酸素発生は、Cl添加区>Na添加区≈-Na-Cl区であった。これらの結果は、高濃度NaClによるSuaeda salsaの生育促進の要因としてCl添加による葉における光合成明反応の促進が部分的に関与していることを示唆する。
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© 2005 日本植物生理学会
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