日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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分子生物学的な方法論でのフロリゲン探索-アサガオを用いた研究-
*小野 道之佐々木 隆太菊地 理絵樋口 洋平澤谷 尚鎌田 博小野 公代
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p. S39

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抄録
 アサガオ(Pharbitis nil Choisy cv. Violet)は我が国で開発された絶対的短日植物のモデルであり、膨大な生理学的知見がある。我々は葉におけるフロリゲン生産には新たな遺伝子発現が必要であるという知見に基づき、短日条件に特異的な発現を示す遺伝子の単離と解析を展開してきた。PnC401は葉におけるフロリゲンの生産と良く一致した発現様式を示し、そのシロイヌナズナの相同遺伝子AtC401の産物がCOと相互作用することなどが判った。また、短日条件で発現上昇を示すmRNAとしてCOのアサガオの相同遺伝子PnCOを単離した。これらの結果はアサガオにおいても時計-CO-FT系が重要な役割を持つ可能性を示す。そこでFTのアサガオ相同遺伝子を単離・解析した結果、アサガオのFT遺伝子は2種あり、PnFTL (Leaf-type)は葉における花成誘導の成立時刻に、PnFTA (Apical-type)は頂芽における花成誘起の成立時刻に、それぞれ短日条件に特異的に転写されること、光中断により強く抑制されることなどが判った。これらの結果はアサガオにおいてもFT遺伝子が強力な花成促進因子である可能性を示す。一方、空間的に離れた場所における2種のFTの転写誘導はシロイヌナズナとは異なる。PnFTの産物がフロリゲンに相当するのかどうか検討する試みなどを紹介する。
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© 2005 日本植物生理学会
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