日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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AMSによる植物オルガネラレベルの元素解析(Al)
*正岡 淑邦
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p. S80

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抄録
加速器質量分析(Accelerator mass spectrometry: AMS)法は極微量の長半減期放射性同位体:10Be (半減期1.6 x 106yr), 14C (5,730yr), 26Al (7.2 x 106yr)等の検出を行う方法である。放射性同位体はベータ線やガンマ線を「放射能」として測定するが放射線生成率は核種の半減期に反比例するので半減期の長い核種の測定効率は低下し誤差を生じやすい。「放射能」測定で精度を上げるには多量で高濃度な試料が必要であるがAMSを使用すると26Alで106~107個という極微量の原子数を測定できる。供試同位体が極僅かで済み法令で規制される量や濃度よりも放射能がはるかに低いため放射線管理区域外で安全に使用でき応用範囲が広がる。
 AMSは試料をイオン化して加速し、イオンのエネルギーや運動量によるイオン選別を行い、さらにエネルギーおよび媒体中でのエネルギー損失を測定することで特定の元素の同位体を検出する。同時に安定同位体を定量し、半減期が104~108年程度の極微量の放射性同位体の安定同位体に対する同位体比を測定する。26Alトレーサー実験は動物分野でアルツハイマー病関連研究などに応用されているが植物分野でも細胞オルガネラレベルなどの研究領域で注目されはじめた。植物研究領域への開発と応用のため、Al耐性植物の細胞内の核、ミトコンドリア、クロロプラストに集積したAlの測定法などを紹介する。
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© 2005 日本植物生理学会
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