日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナにおける防御応答の制御因子AtNF-X1の機能解析
*浅野 智哉増田 大祐山口 和男西内 巧
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p. 092

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抄録
トリコテセンは、ムギ類赤カビ病菌によって産生されるファイトトキシンであり、真核生物のリボソームに作用してタンパク質合成を阻害する。シロイヌナズナにおいて、トリコテセンの一種であるT-2 toxinによって防御応答が誘導されることを明らかにしている。さらに、T-2 toxin処理したシロイヌナズナでは、免疫応答を抑制するヒトの転写因子NF-X1のホモログであるAtNF-X1の発現が上昇することを明らかにしている。AtNF-X1タンパク質はRING fingerドメインと9個のNF-X1 typeと呼ばれるZn-fingerドメインを有する。atnf-x1変異体は、T-2 toxin存在下で生育させると野生型に比べて高感受性となることを明らかにしている。今回、シロイヌナズナのAtNF-X1タンパク質のN末端側(60-142 a.a.)とC末端側(766-1188 a.a.)の抗体を作製し、AtNF-X1タンパク質の蓄積量を調べたところ、T-2 toxin処理で増加するそれぞれ分子量約80 kDと62 kDのシグナルが検出された。AtNF-X1タンパク質の推定分子量が約130 kDであることから、AtNF-X1タンパク質は植物細胞においてプロテアーゼにより切断され、機能する可能性が示唆された。また、AtNF-X1タンパク質複合体の構成因子を単離、同定したところ、防御応答に関連する因子がいくつか同定された。
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© 2006 日本植物生理学会
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