日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ステート遷移による光化学系II-集光性アンテナタンパク質超複合体の変化
*岩井 優和皆川 純
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p. 324

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抄録
ステート遷移は、集光性アンテナタンパク質 (LHCII) を光化学系I (PSI) と光化学系II (PSII) の間で再分配することによる、高等植物と緑藻が持つ光環境適応機構の一つである。ステート遷移によるLHCIIの動的な変化を調べるためには、PSI-LHCI超複合体とPSII-LHCII超複合体の精製は必須である。しかし、そのようなステート遷移によるPSII側の変化はほとんど報告されていない。それはPSII-LHCII超複合体の精製が困難であることが要因であると考えられる。我々は、本研究で、PSIIコアアンテナタンパク質CP47にヒスチジンタグが導入された緑藻クラミドモナスの変異株を用いて、高度に精製されたPSII-LHCII超複合体をシングルステップにて得る手法を新たに確立した。この手法によってステート1とステート2状態の葉緑体より精製されたPSII-LHCII超複合体の性質について報告する。
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© 2006 日本植物生理学会
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