日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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クロロフィル合成酵素8-ビニルレダクターゼの基質特異性とクロロフィル合成経路に関する研究
*永田 望田中 亮一田中 歩
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p. 331

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抄録
昨年、3’ 8-ジビニルプロトクロロフィリドa 8-ビニルレダクターゼ(DVR)の同定によって、すべてのクロロフィルa合成に関わる酵素が決定した。
DVRはクロロフィルの8位のビニル基をエチル基に還元する酵素であり、その基質はジビニルプロトクロロフィリドaであると考えられている。しかし、この考えを支持する実験結果はあまりなく、DVRの基質がどのクロロフィル中間体なのかは不明である。そのため、クロロフィル合成経路を確定することができない。
我々はDVRの真の基質を明らかにし、クロロフィル合成経路を決定するため、以下の実験を行った。大腸菌で発現させたDVRタンパク質の活性をジビニル型のプロトクロロフィリドa、クロロフィリドab、クロロフィルabを用いて調べた結果、DVRはジビニルクロロフィリドaを基質としたとき、最も高い活性を示した。また、シロイヌナズナを用いたin vivoの実験でも、ジビニルプトロクロロフィリドに対するDVRの活性は低かった。
これらの結果は、DVRの基質はジビニルプロトクロロフィリドaではなく、ジビニルクロロフィリドaであることを示唆している。以上の結果から、我々は新しいクロロフィルa合成経路を提案する。また、本発表では、DVRの至適pH、至適温度、NADPH依存性についても報告する。
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© 2006 日本植物生理学会
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