日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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KNOX遺伝子が葉で異所的に発現するイネ新奇突然変異体の同定
*伊藤 幸博倉田 のり
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p. 371

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抄録
KNOX遺伝子は茎頂分裂組織(SAM)の形成・維持に重要な役割を果たしている。KNOX遺伝子はSAM特異的に発現しており、本来発現していない葉で異所発現すると葉の形態異常を引き起こす。従って、植物の正常な発生にはKNOX遺伝子のSAM特異的発現が必須である。イネのKNOX遺伝子OSH1のプロモーターは葉でも活性があり、また、OSH1 cDNAをイネに導入すると内在のOSH1が葉で異所的に発現することがわかった。これらのことは、OSH1がプロモーター領域だけでなくコード領域も含んだ複雑な発現制御を受けており、遺伝子のコピー数が増加するとその発現制御が破綻し、葉での異所的発現が引き起こされることを示している。そこで、その発現抑制に関わる遺伝子を同定するため、OSH1の過剰発現体と同様な表現型を示す突然変異体を選抜した。得られたonion突然変異体はOSH1過剰発現体の強い表現型に相当し、実際にOSH1が葉で発現していた。ONION遺伝子をマッピングしたところ、マップされた領域にはトウモロコシのROUGH SHEATH2やシロイヌナズナのASYMMETRIC LEAF1、ASYMMETRIC LEAF2等の既知のKNOX抑制遺伝子の相同遺伝子が存在せず、従ってONION遺伝子は新奇なKNOX抑制遺伝子と考えられた。現在、ONION候補遺伝子による相補実験を行っている。
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© 2006 日本植物生理学会
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