日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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様々なNH4+濃度で栽培されたイネの窒素利用を規定しているQTLのマッピング
*小原 実広田村 亘小野 久智蛯谷 武志矢野 昌裕佐藤 雅志山谷 知行
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p. 439

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抄録
高等植物における窒素利用は、無機態窒素の根での吸収、体内での輸送及び同化やその後の代謝など様々な段階で、複数の因子により厳密に制御されている。穀物は供給される窒素濃度が低いときに、根が伸長することが知られている。本研究では、イネにおけるNH4+の根での吸収、輸送、同化及びその後の代謝を制御している遺伝子群の同定を目的とし、様々なNH4+濃度で栽培された根の伸長を規定しているQTLのマッピングを行った。
Koshihikari (日本型) 及びKasalath (インド型) に由来する染色体断片置換系統群(CSSLs)を、屋外型人工気象器内にて水耕法により育成した。播種後より、5, 50, 500 μM NH4+を含む水耕液 (pH 5.5) にて育成し、一週間後の最大根長を測定した。QTLの存在は、Koshihikariと各CSSLとの最大根長をt-検定 (p<0.01) にて評価した。その結果、育成した全てのNH4+濃度において、Koshihikariに比較して、Kasalathでは著しい根の伸長が認められた。また、様々なNH4+濃度に応答して根の伸長を規定しているQTLが、第3, 10染色体を除く染色体に検出された。第6染色体に検出されたQTLは、寄与率が最も高く、Kasalathの対立遺伝子が根の伸長を促進させる事が判明した。現在、分離集団を育成し、高精度連鎖解析を行っている。
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© 2006 日本植物生理学会
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