日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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高等植物の光呼吸系で働くペルオキシソーム型GGAT遺伝子の過剰発現によるアミノ酸類の代謝系の改変
*五十嵐 大亮鈴木 秀幸柴田 大輔大住 千栄子
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p. 438

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抄録
本研究の目的は高等植物におけるアミノ酸代謝制御の解明であり、特に光呼吸系におけるアミノ酸代謝に着目し解析を行なっている。グルタミン酸グリオキシル酸アミノトランスフェラーゼ(GGAT)は、グルタミン酸+グリオキシル酸→グリシン+2-オキソグルタル酸の反応を担う。光呼吸系で働くペルオキシソーム局在型GGATは、光呼吸系におけるアミノ酸代謝に直接関わると考えられる重要な酵素である。
我々はシロイヌナズナ遺伝子破壊株の解析からGGAT遺伝子の同定に成功した(Igarashi et al. Plant J 33, 975-987 2003)。
さらにGGAT1過剰発現により、セリン・グリシンが蓄積し、その蓄積量と遺伝子発現量に顕著な相関があることを明らかにした。この結果は少なくとも光合成条件下においてGGAT1がセリン・グリシンの生合成の鍵酵素として機能することを示す。
広範な代謝系への影響を調べるため、アミノ酸分析の詳細解析およびGC-MSを用いた網羅的代謝物解析を行ない、GGAT1過剰発現株/遺伝子破壊株において蓄積量の変化した代謝物を探索した。解析の結果、GGAT1過剰発現株、遺伝子破壊株において顕著に増加・減少している代謝物が複数存在することが明らかとなり、これらの結果は光呼吸に関与する新しい代謝系の存在を示唆した。
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© 2006 日本植物生理学会
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