日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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メロン果実におけるCM-EIL遺伝子について
澤木 淑子高橋 あゆみ黄 聖洙水野 真二横塚 真依子園田 雅俊中川 弘毅*佐藤 隆英
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p. 645

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抄録
成熟メロン果実の果肉組織よりRT-PCR法でEIN3様遺伝子のcDNA断片を得た.そのcDNAを用いてメロン果実 cDNAライブラリーから2種類のEIN3様遺伝子((CM-EIL1,CM-EIL2)のcDNAをクローニングした.アラビドプシスEIN3に対してそれぞれアミノ酸レベルで61.4% と55.1%の相同性を示した.ノーザンハイブリダイゼーションでCM-EIL1とCM-EIL2のmRNAレベルを調べると未熟果実では低いが,成熟果実では増加した.メロン葉切片に切断傷害処理やエチレン処理をおこなってもCM-EIL1とCM-EIL2のmRNAレベルは増加しなかった.CM-EIL1とCM-EIL2は酵母システムでほぼ同程度の転写活性化能を示した.ルシフェラーゼ遺伝子を結合したCM-ACO1遺伝子プロモータ断片とCM-EIL1,CM-EIL2をメロン葉でパーティクルガン法により一過的に過剰発現させると,それぞれコントロールに比べて3倍および1.5倍活性化することがわかった.これらの結果から活性化能の違いはCM-EIL1,CM-EIL2がCM-ACO1プロモータに対すに結合能が異なることによると考えられる.
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© 2006 日本植物生理学会
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