抄録
石油植物ユーフォルビア(Euphorbia tirucalli)の樹液ラテックスは植物ステロールなどの二次代謝産物を多量に含む。この植物の8813クローンのEST解析などにより、メバロン酸経路上の関係遺伝子cDNAクローンを20以上クローニングした。さらに、ユーフォルビア節間シュート切片を0.02mg/lチジアズロン入りLS培地上、その後、ホルモンフリーLS培地上にて継代培養することにより、不定芽の誘導、不定芽からのシュート伸長促進が可能であることを示し、また、ユーフォルビア培養細胞に対してG418・ハイグロマイシンが有効な選抜薬剤であることを明らかにして来た。本研究ではファイトステロール含量の増加したユーフォルビアのトランスジェニック植物を作出することを目指し、スクアレンシンターゼ・スクアレンエポキシダーゼの各遺伝子の過剰発現コンストラクト、並びに、ベータアミリンシンターゼRNAiのコンストラクトのアグロバクテリウムによる導入を行っている。現在、得られた形質転換体候補についてRT-PCRによる遺伝子転写産物の検出を試みている。(本研究の一部は経済産業省の「生物機能活用型循環産業システムプログラム」の一環として、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より委託をうけて実施したものである)。