抄録
メリステム構造維持に関わるTONSOKU(TSK)/MGOUN3/BRUSHY1タンパク質と相互作用するタンパク質として同定されたTSK-associating protein1 (TSA1)は、N末端領域に推定シグナルペプチド配列をもち、続いて新奇のグルタミン酸―フェニルアラニン―グルタミン酸(EFE)リピート、推定膜貫通領域、TSK相互作用ドメインを含んでいる。組み換えTSA1のEFEリピートはCa2+結合活性を示し、TSA1-GFP融合タンパク質は細胞質に大きなスポット状に観察されることから、小胞体または小胞体由来のオルガネラに局在すると考えられた。
TSA1の機能を解析するために、TSA1およびTSA1と高い配列相同性を持つTSA1-like遺伝子のそれぞれの破壊株および二重破壊株の表現型を解析したところ、tsk変異株に見られるようなメリステム構造異常に起因する表現型は見られなかった。TSA1とTSA1-like遺伝子のmRNA発現を解析したところ、TSA1は地上部で、TSA1-like<I/>は根でそれぞれ高い発現が見られ、さらに、TSA1, TSA1-likeの両方ともが、ジャスモン酸処理や傷害によって顕著に発現誘導されることが分かった。TSA1の発現がジャスモン酸や傷害で誘導されること、およびTSA1-GFPの細胞内局在様式より、傷害で誘導されるERボディとの関連が考えられた。