日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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マメ科のモデル、ミヤコグサが作物研究にもたらすもの
*明石 良
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p. S082

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抄録
ミヤコグサ(Lotus japonicus)は、わが国に広く自生する一年性マメ科植物で、ゲノムサイズが小さく、ライフサイクルが短いなどの特徴からマメ科のモデル植物として利用されている。一方、ダイズ(Glycine max)は古くから重要な農業用作物として栽培され、その基礎的研究も多く蓄積されている。ミヤコグサで収集・開発されるリソースとその情報は、根粒菌との共生による収量性の改良や栄養機能性の向上等、ダイズにおける多種多様な研究の効率化を図る上で欠かせない。本事業は、基礎研究(ミヤコグサ)から応用研究(ダイズ)までを広くカバーできるリソースを提供することで、マメ科植物における研究基盤の構築を目指している。
現在、ホームページ「Legume Base」(http://www.legumebase.agr.miyazaki-u.ac.jp)を公開しており、配布リソースを初め、ミヤコグサデータベースでは採取地の位置・気象情報の他に、宮崎県宮崎市および北海道札幌市で評価した形態データを公開し、形態データからもアクセションの検索を行うことができる。ダイズのデータベースでは採取地、アイソザイム遺伝子型、葉緑体ゲノム型、ミトコンドリアゲノム型等からアクセションの検索が可能である。本データベースの整備に伴い、配布系統の情報を検索することで、研究目的にあった系統を選択することが可能となっている。
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© 2006 日本植物生理学会
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