日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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理研PSCにおける植物ホルモノーム(全ホルモン一斉分析)解析
軸丸 祐介花田 篤志関本 雅代小嶋 美紀子南原 英司山口 信次郎榊原 均*神谷 勇治
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p. 048

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抄録
近年のポストゲノム研究からホルモンは個別に作用するのではなく、相互に関連しながら生長や分化を制御していることが明らかになってきた。従って個別のホルモンだけではなく、複数のホルモンを同一試料から同時に分析すること、また特定の器官、組織、細胞から高感度で分析する必要がでてきた。今までは特定のホルモンを選択的な方法で抽出し、分離能の高いGC-MSによる分析が一般的であった。この方法は確立した方法であるが、誘導体化が必要で、多検体・一斉分析には必ずしも適当ではない。理研PSCではGC-MSに加えて、LC-ESI-MS/MS を導入しHigh-throughput 分析と高感度分析の両立を計るシステムを立ち上げている。植物ホルモンを内生量と化学的な性質から酸性ホルモン(アブシジン酸、インドール酢酸、ジャスモン酸、サリチル酸)、塩基性ホルモン(サイトカイニン)、微量多同族体ホルモン(ジベレリン、ブラシノステロイド)、揮発性物質、その他に大きく分類し、微量分析から突然変異体の検索までに対応した多様な分析を目指している。今回はその立ち上げ状況、共同研究の現状について報告する。
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© 2007 日本植物生理学会
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