日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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イネ突然変異体を用いた維管束起点制御に関する研究
*坂口 潤澤 進一郎伊藤 純一福田 裕穂
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p. 146

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抄録
双子葉植物の葉は二次元的な面として展開し、全体に連続した形で分布する維管束も二次元的なパターンを形成するのに対し、単子葉植物では葉の伸長に携わる細胞分裂領域が基部に集約されるためその展開は一次元的で、維管束も直線的なパターンを形成する。このことから単子葉植物では、葉の基部領域の観察から維管束分化・形成過程を時空間的な連続性を維持した状態で追跡できる。そこで私たちは単子葉植物のモデル植物であるイネを用いて維管束形成機構の解析を進めている。これまでにイネの維管束形成に異常を示す突然変異体の探索を行い、維管束パターンに異常を示す突然変異体として11系統を、維管束内部構造に異常を示す突然変異体として1系統を単離した。
本研究では、横走維管束の形成間隔が狭まり、その一部で過剰に分化して塊状になる突然変異体に着目して解析した結果、原因遺伝子の単離に成功しcommissural vein excessive1 (coe1)と名づけたので報告する。COE1は膜受容体型キナーゼをコードし、系統解析からイネではユニークな遺伝子だと予測された。また、シロイヌナズナには複数のホモログ遺伝子が存在することが明らかになった。今回の発表では、これまでの結果を基にこの受容体が維管束の分化起点決定にどう関わっているのか議論したい。
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© 2007 日本植物生理学会
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