日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

カタラーゼのペルオキシソームへの特異的輸送に関わる因子の探索と解析
*大島 良美神垣 あかね真野 昌二林 誠西村 幹夫江坂 宗春
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 552

詳細
抄録
多くのペルオキシソームタンパク質は細胞質で合成され、C末端またはN末端に存在するターゲティングシグナル(PTS1, PTS2)が細胞質中でPTSレセプター(Pex5p, Pex7p)に認識され、ペルオキシソーム膜上のドッキング因子(Pex14p)に結合することによりペルオキシソームへ輸送されると考えられている。カタラーゼは過酸化水素を分解し、無毒化する酵素としてペルオキシソーム内に大量に蓄積されている。しかし、カタラーゼには明確なPTS1, PTS2がみられず、カタラーゼに特異的な輸送経路の存在が示唆されている。
タバコBY-2細胞において、RNAiによるPex5p発現抑制株を作成し、GFPとカタラーゼの融合タンパク質の細胞内局在を観察した。 その結果、Pex5pの発現を抑制してもカタラーゼのペルオキシソームへの輸送は阻害されず、Pex5p以外のタンパク質がカタラーゼの輸送に関与している可能性が示唆された。そこで、酵母two-hybridスクリーニングによりカタラーゼに結合するタンパク質を探索し、得られたタンパク質について、その解析を行った。また、カタラーゼの輸送にPex14pが関与しているかどうかを調べるため、シロイヌナズナのPex14p変異株に着目して、GFP-カタラーゼ融合タンパク質の局在を観察した。
著者関連情報
© 2007 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top