日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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海洋性珪藻のCO2応答性及び光応答性転写因子の検索の試み
*北原 悠平松田 祐介
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p. 628

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抄録
海洋性珪藻Phaeodactylum tricornutumのcarbonic anhydrase(PtCA1)は、環境CO2濃度の変化、及び明暗条件下での光条件の変化により転写レベルで制御されている。この制御には、ptca1の転写開始点より上流-70から-30間(Pptca1-70/-30)にある四つのシスエレメント(2つのcAMP応答性領域(CRE1、CRE2)、p300結合部位、Skn-1結合部位)が関与していると考えられる。その中のSkn-1結合部位は低CO2、光条件下でのPtCA1の発現活性に関与していることが示唆されている配列である。Caenorhabditis elegansでは、Skn-1がp300と相互作用すること、また酸化ストレスに応答することが報告されているが、独立栄養生物の環境応答に於ける役割は未だ報告例がない。本研究では、このSkn-1結合部位に結合する転写因子を同定することを目的とする。まず、yeast one-hybrid screeningを行い、Skn-1結合部位に結合すると予想される155個のクローンを得た。次に、この系を使いSkn-1結合部位への配列特異性を確認し、65個の陽性クローンを得た。今回この65個のクローンに組み込まれたcDNA断片について報告する。
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© 2007 日本植物生理学会
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