日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナのストレス誘導性転写因子遺伝子DREB1Cの低温応答における転写制御解析
*城所 聡圓山 恭之進中島 一雄佐久間 洋井村 喜之篠崎 一雄篠崎 和子
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p. 888

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抄録
植物の転写因子DREB1/CBFは、DRE/CRT/LTREと呼ばれるシス因子として働く配列に特異的に結合し、低温・乾燥・高塩等のストレスに対する耐性獲得に関わる数多くのストレス誘導性遺伝子の発現を制御している。シロイヌナズナにおいて、DREB1A, 1B, 1C遺伝子の発現は低温条件下において一過的に誘導される。これらの3つの遺伝子は、プロモーター領域の相同性が非常に高いことから、共通の機構によって転写制御されていると考えられる。DREB1Cのプロモーター領域とGUSレポーター遺伝子を結合して導入した形質転換植物の解析により、低温条件下での発現誘導に関わるシス配列を含む67塩基の領域を同定した。さらに、酵母のワンハイブリッド法により、この67塩基の配列に結合するタンパク質をコードするcDNAクローンを単離した。このcDNAクローンはbHLHタイプの転写因子ファミリーに属するbHLH072であった。我々はbHLH072を過剰発現する形質転換植物体を用いて低温条件下でのDREB1の発現を解析する事でbHLH072の機能解析を行なった。
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© 2007 日本植物生理学会
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