日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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塩生植物アッケシソウの重金属集積と耐性
*小澤 隆司三浦 万里藤井 修平
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p. 904

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抄録
アカザ科のアッケシソウ(Salicornia europaea)は液胞内に高濃度のアルカリおよびアルカリ土金属イオンを蓄積することによって,高塩環境に適応している塩生植物である。本研究では,アッケシソウの重金属イオン耐性とその吸収・集積について検討した。
アッケシソウは窒素濃度を1/10に低減し0.3 M NaClを加えたMurashige-Skoog固形培地(1%寒天または0.3%ゲランガム)に播種したのち,6日目に重金属を添加した同固形培地に移植し,人工気象器内で無菌的に栽培した。播種後28日目に地上部の生重量,乾物重量,および金属含量を測定した。金属含量は乾燥試料を酸分解したのち原子吸光分析またはICP-発光分光分析によって定量した。
培地に10, 2, 1.5, 1, 0.5, 0.5, 0.5, 0.2, および0.02 mMのMn2+, Cd2+, Zn2+, Pb2+, Cr3+, Co2+, Ni2+, Cu2+, およびHg2+をそれぞれ添加すると,アッケシソウの生育量は無添加培地の50%まで阻害された。茎葉部への蓄積量は耐性の高い金属ほど大きく,Mn2+, Cd2+,およびZn2+ではそれぞれ,最大で5.5, 1.1,および0.54 mg g-1乾物であった。また,Mn2+, Cd2+,およびZn2+の蓄積は培地中のNa+とMg2+によって拮抗的に抑制された。
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© 2007 日本植物生理学会
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