日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ミヤコグサ根粒菌の単生・共生における2つのカタラーゼ遺伝子の発現および機能解析
羽生 真樹*藤本 英恵手島 光平佐伯 和彦
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p. 944

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抄録
根粒菌において、抗酸化酵素のひとつであるカタラーゼは宿主への侵入や維持に関わると考えられている。根粒菌種によって保持するカタラーゼは質的・数的に異なり、その発現様式は単生においても大腸菌とは異なる例が報告されている(Jamet et al. 2005)。ミヤコグサ根粒菌Mesorhizobium loti MAFF303099において、ゲノム解析の結果から2つのORF(mlr2101mlr6940)がカタラーゼ遺伝子として予測された。2コピーのカタラーゼを持つ根粒菌の報告は無いため、他の根粒菌種とは異なる調節を行うことが予想された。我々は、これら遺伝子の単生・共生における調節機構の解明を試みた。
単生状態において、mlr6940の発現は高く、またOxyRに起因する過酸化水素による発現誘導を受けていた。mlr6940破壊によってほぼ全てのカタラーゼ活性の喪失と生育能の低下が見られ、単生状態での過酸化水素除去に優位に働くことが示唆された。一方、mlr2101の発現は過酸化水素に誘導されず、対数増殖期では発現が低かったが、定常期で上昇した。
ミヤコグサに感染させ、各遺伝子の発現を追跡した結果、mlr6940は、植物細胞に侵入する段階から感染細胞まで発現し、mlr2101は感染細胞のみで発現していた。増殖能力が低い状態や共生維持にmlr2101が関わっている可能性を示唆している。
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© 2007 日本植物生理学会
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