日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シアノバクテリオクロムCcaSは緑/赤色光を受容し、緑色光照射によってフィコビリソーム遺伝子(cpcG2)の発現を誘導する
*広瀬 侑嶋田 崇史成川 礼片山 光徳河内 孝之池内 昌彦
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p. 0090

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抄録
シアノバクテリオクロムは、シアノバクテリアに存在するフィトクロム様光受容体の一群であり、赤/遠赤色光以外の様々な光を吸収する。CcaSはSynechocystis sp. PCC 6803のシアノバクテリオクロムの1つである。既に我々は、CcaSの色素結合ドメインが緑色光吸収型(Pg)と赤色光吸収型(Pr)を光可逆的に変換することを報告した(広瀬・植物生理学会・2007)。今回、MSスペクトル解析と変性タンパク質の吸収スペクトル解析から、CcaSに結合する色素はPCBであり、その構造はPgがZZZ型、PrがZZE型であることを報告する。また、ほぼ全長のCcaSの自己リン酸化活性の緑色光照射による上昇と、転写因子CcaRへのリン酸基の転移を確認した。CcaRはcpcG2のプロモーター領域に結合することから(片山・ISPP・2003)、緑色光→CcaS→CcaR→cpcG2というシグナル伝達経路の存在が明らかとなった。これは、光化学系II光の下で光化学系Iのアンテナ(CpcG2型フィコビリソーム)を増やす応答と考えられる(Kondo K., et al. 2007 Plant Physiol)。また、Nostoc punctiforme PCC 73102にCcaSオルソログが存在することを踏まえて、CcaSによるフィコビリソーム調節機構の普遍性と多様性を議論する。
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© 2008 日本植物生理学会
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