日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ヒメツリガネゴケの分枝出現位置はフォトトロピンと細胞極性により決定される
*上中 秀敏門田 明雄
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p. 0215

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抄録
ヒメツリガネゴケ原糸体の分枝形成は光により調節されており、分枝の出現位置は青色光により決定される事が知られている (Uenaka et al., 2005)。植物の光応答は、光強度の変化に伴い異なる反応を示す事が知られているが、分枝出現位置決定における光強度の影響は明らかにされていない。今回、分枝出現位置に対する青色光強度の作用を調べた。その結果、10および30 W m -2 の青色光を細胞の一部のみに照射したとき、照射した領域の内側に分枝が出現したが、200および400 W m -2 の青色光では、照射した領域の外側に分枝が出現した。我々はそれぞれの反応を弱光反応と強光反応と名付けた。興味深い事に、強光反応が誘導される際、候補となる分枝出現位置は青色光照射領域の先端側、基部側の二カ所存在するが、分枝は常に先端側に出現した。この事は分枝出現位置決定に青色光だけではなく、細胞極性も働く事を示している。青色光受容体であるフォトトロピンの遺伝子破壊株を用いて、分枝出現位置決定の光強度依存性を調べたところ、遺伝子破壊株では弱光反応、強光反応誘導の青色光感受性が低下していた。以上の結果はヒメツリガネゴケの分枝出現位置がフォトトロピンと細胞極性により決定される事を示している。
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© 2008 日本植物生理学会
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