日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

シアノバクテリア概日時計調節因子DnaAの同定と解析
*北山 陽子西脇 妙子近藤 孝男
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 0582

詳細
抄録
多くの生物は昼夜の環境変動に適応するため、体内に約24時間周期のリズムを発生する概日時計を持っており、シアノバクテリアは概日時計をもつ最も単純な生物として知られている。これまでの研究からシアノバクテリアSynechococcus elongatus PCC 7942の概日リズム発生にはkaiABC遺伝子群が必須であり、なかでも時計タンパク質KaiCが中心的役割を担っていることがわかっている。そこで本研究において私達はKaiCに結合するタンパク質のスクリーニングを行い、DNA複製因子DnaAを同定した。dnaAを破壊したシアノバクテリアはその概日リズムの周期が短周期になり、DnaAとKaiCは細胞内において時刻特異的に複合体を形成していることもわかった。シアノバクテリアにおいてDnaAは概日リズムの調節因子として機能すると考えられる。
著者関連情報
© 2008 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top