日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

新規ploidy変異株increased level of polyploidy4-D(ilp4-D)の解析
*原 博子吉積 毅津本 裕子島田 浩章松井 南
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 0681

詳細
抄録
エンドリデュプリケーションは、核及び細胞質の分裂を伴わない特殊な細胞周期で、植物において形態形成に関与することが知られている。しかし、その分子メカニズムは明らかになっていない。そこで、そのメカニズムを明らかにするため、シロイヌナズナのアクチベーションタグラインから核DNA含量が増大する変異体を単離した。その変異体の一つであるincreased level of polyploidy4-D (ilp4-D)変異体を用い、この原因遺伝子の解析を行った。その結果、ilp4-D変異体の原因遺伝子はプロテインキナーゼをコードしていることが分かった。ILP4遺伝子の発現解析を行ったところ、この遺伝子は根や子葉、胚軸で組織特異的に発現することが分かった。また、ILP4とGFPを融合させて細胞内局在を観察したところ、核に局在が見られた。ILP4の働きを見るため、ILP4遺伝子のT-DNA挿入変異体の解析を行った。しかし、この変異体では核相の減少が見られなかった。そこで、ILP4遺伝子とそのホモログの1つであるILP4L1遺伝子の二重変異体を作製したところ、この変異体では核相の減少が見られた。次に、ILP4によるタンパク質のリン酸化が核相の増大に関与するかを調べた。キナーゼドメインを削除したILP4遺伝子の過剰発現体においても核DNA含量の増大が見られた。このことから、ILP4によるエンドサイクルの促進にはILP4のキナーゼドメインは関与しない可能性が示唆された。
著者関連情報
© 2008 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top