日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シスタチオニン γ-シンターゼ遺伝子の転写後制御機構: リボソーム出口トンネルの関与
*長谷川 傑中嶋 一恵室田 勝功尾上 典之尾之内 均内藤 哲
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p. 0751

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抄録
シスタチオニン γ‐シンターゼ (CGS) は植物のメチオニン生合成の鍵段階を触媒する酵素である。CGS はメチオニンの代謝産物である S‐アデノシルメチオニン (SAM) に応答して、 mRNA 分解段階での発現制御を受ける。この制御は、リボソームが CGS1 遺伝子第 1 エキソン中のアミノ酸配列 ( MTO1 領域) を翻訳した直後に一時停止し (翻訳アレスト) 、その後に mRNA が分解されるという制御である。翻訳アレストが起こるとき、MTO1 ペプチドはリボソーム内にある新生ペプチドを排出するための出口トンネル内に位置することが考えられる。大腸菌においては、出口トンネルの狭窄部位と新生ペプチドが相互作用して翻訳制御を行う例が知られている。
そこで、CGS1 遺伝子についてもリボソーム出口トンネルが関与するかを検証した。まず、出口トンネル内にMTO1ペプチドが存在することを確かめた。次に、狭窄部位を形成するリボソームタンパク質 RPL17に変異を導入したトランスジェニックシロイヌナズナを作出した。この植物を用いて、CGS1 遺伝子の翻訳アレスト、mRNA 分解に及ぼす影響を調べた。その結果、変異型 RPL17 をもつシロイヌナズナでは CGS1 の転写後制御に支障をきたすことが示された。
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© 2008 日本植物生理学会
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