日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ミトコンドリア呼吸鎖関連遺伝子の転写後調節を介した植物イソプレノイド生合成制御の可能性
*小林 啓子鈴木 優志唐 建偉永田 典子關 光大山 清野口 航渡辺 千尋松本 正吾吉田 茂男村中 俊哉
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p. 0775

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抄録
高等植物のイソプレノイドは、動物とは異なり細胞質のメバロン酸(MVA)経路と、色素体の非メバロン酸(MEP)経路の2つの経路から合成される。しかし、植物におけるこれらの経路の調節機構についての知見は少ない。我々はこれまでに、植物に特徴的なイソプレノイド合成経路の制御機構を調べるために、MVA経路の鍵酵素であるHMGRの阻害剤ロバスタチンおよびMEP経路特異的阻害剤クロマゾンにも耐性を示すlovastatin insensitive 1 (loi1)を単離した。loi1ではロバスタチン存在下において野生型よりもHMGR活性が上昇していること、LOI1が新規ミトコンドリア局在pentatricopeptide repeat (PPR)タンパク質をコードしていることを報告した。
PPRタンパク質は一般に、オルガネラコード遺伝子の転写後調節に機能すると考えられている。我々はLOI1のターゲットRNAを調べるためにloi1におけるミトコンドリアRNAの配列を調べた。その結果、loi1変異体においていくつかの呼吸に関わるミトコンドリア遺伝子内のRNA編集に異常が見られた。さらに、野生型に呼吸鎖阻害剤を処理すると、ロバスタチンやクロマゾンに低感受性を示すようになった。これらの結果より、呼吸機能の異常はMVA経路およびMEP経路の活性に影響を及ぼす可能性が示唆された。
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© 2008 日本植物生理学会
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