日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

レトロトランスポゾンを利用した白葉枯病圃場抵抗性関連遺伝子の単離
*青木 秀之山元 剛宮尾 安藝雄廣近 洋彦矢頭 治
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 0934

詳細
抄録
白葉枯病は東南アジアおよび日本の西南暖地でのイネの主要病害であり、多くの研究が国際的に行われている。我々は白葉枯病に対する圃場抵抗性を持つ「日本晴」ゲノム内のレトロトランスポゾン Tos17 を増殖させた突然変異集団(ミュータントパネル)に白葉枯病菌を接種することによって、白葉枯病に罹病性である系統を選抜している。突然変異系統の中のXC20系統は、第9染色体に挿入されていた Tos17 が白葉枯病の圃場抵抗性欠失と関係があった。この Tos17 遺伝子が挿入された領域の直後に約430bpのタンパク質翻訳領域が存在した。このタンパク質(XC20 protein)のアミノ酸配列は、類似タンパク質としてトウモロコシZmSAUR2、コショウupa5と相同性があった。ZmSAUR2はオーキシンで誘導されるカルモジュリン結合タンパク質、upa5は斑点細菌病 Xanthomonas type III effector proteinによって誘導されるタンパク質であった。白葉枯病菌も Xanthomonas属であることから、XC20 proteinも病害抵抗性に関連することが推測される。現在は単離した遺伝子をXC20系統に再導入し、白葉枯病圃場抵抗性の回復を調査している。
著者関連情報
© 2008 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top