日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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造礁サンゴ骨格内の光合成生物相
*山崎 征太郎中村 崇山崎 秀雄
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p. 0969

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抄録
造礁サンゴは、固着性の刺胞動物と藻類(褐虫藻)の共生体である。また、亜熱帯以南の海洋で優占する重要な一次生産者の一として知られている。サンゴ虫と褐虫藻の両者は非常に強い相互依存関係にあり、褐虫藻の光合成は造礁サンゴの生存にとって必要不可欠である。造礁サンゴには、細胞内に共生している褐虫藻とは別に、骨格内に多種の微細藻類が生息していることが知られている。ところが、骨格内藻類の生物学的意義やサンゴの生理に与える影響はわかっていない。本研究では、沖縄とオーストラリアの異なった栄養環境の海域からサンゴを採取し、骨格内微細藻類の種構成と、機能性遺伝子の多様性を調べた。PCR-DGGE法により解析をおこなった結果、貧栄養な海域から採取したサンゴ10群体中の全てから、ラン藻、紅色光合成細菌、緑色光合成細菌の生息が骨格内に確認された。一方、富栄養環境からは、約半数の群体からのみ検出された。得られた結果は、骨格内部に生息している光合成生物の組成が栄養塩などの水質環境によって、変化を生じることを示唆している。サンゴ骨格内微細光合成生物と宿主サンゴとの相互作用について、第二のサンゴ共生システムという点から考察する。
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© 2008 日本植物生理学会
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