抄録
理研PSCでは、これまで幾つかのシロイヌナズナの変異体系統を作出し、データベース化を行ってきた。本講習会ではデータベースを整備済みの変異体系統のうち、外部への公開を行っている「RIKEN Activation Tagging Line Database」、「RIKEN Arabidopsis Phenome Information Database (RAPID)」及び、1月より制限公開予定の「RIKEN RICE FOX Line Database」の解説を行う。
「RIKEN Activation Tagging Line Database」には、アクチベーションタグライン約400系統のデータが、「RAPID」には、独立した遺伝子に挿入が確認されているDsトランスポゾン・タグライン約4,000系統のデータが、格納されている。これらのデータには変異体の表現型、及びタグの挿入位置の情報が含まれており、検索機能も搭載している。
「RIKEN RICE FOX Line Database」は、イネFOXライン約17,000系統のデータを格納している。イネFOXラインはイネ完全長cDNAをランダムにシロイヌナズナへ導入、過剰発現させた変異体系統群である。データには、変異体の写真、導入されていたイネcDNAの情報等が含まれている。本データベースは文部科学省の科学技術振興調整費によるサポートを受けて作成された。