日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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植物転写コアクチベーターによるエンドリデュプリケーション制御を介した葉の大きさの制御
*山崎 健一東條 卓人
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p. S0042

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抄録
植物が茎頂メリステムから生じた葉原基を急速に成熟させ展開することは、周辺環境の生物との生存競争に競り勝つ上で大変重要である。葉の大きさは葉細胞のサイズと細胞数により制御されている。その中で細胞の大きさは細胞の核相と密接に関わっている。通常、体細胞の核相は2Cであるが、多細胞生物では、一部の組織において細胞分裂を伴わない核相の増加が見られる。この核相の増加はエンドリデュプリケーションによって引き起こされる。最近、我々はシロイヌナズナの転写コアクチベーター, AtMBF1 の機能を探索するための実験として、機能重複した複数のAtMBF1 タンパク質の機能をドミナントネガティブに抑制した表現型を観察するために、AtMBF1 に強力な転写抑制ドメインとして知られる SRDX を連結した融合タンパク質, AtMBF1-SRDX を過剰発現する遺伝子組換えシロイヌナズナを作製し、その表現型を観察した。すると、その本葉は極端に矮小化し、表皮細胞が小さくなった。また、核相の変化との関連を調べるために、核相分析装置を用いて野生型と AtMBF1-SRDX 過剰発現体(OE)の核相を比較した。その結果、野生型の核相では4Cをメジャーピークとして、8Cのピークまで観察されるのに対し、AtMBF1-SRDX OE では2Cがメジャーピークとなっていた。このことから、AtMBF1-SRDX OEの本葉の矮小化は核相の減少、つまりエンドリデュプリケーションの抑制により引き起こされたことが強く示唆された。
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© 2008 日本植物生理学会
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