日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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電子伝達系からのRubisco活性の制御
*牧野 周佐藤 友則三宅 親弘Sage Rowan
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p. S0079

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抄録
Rubiscoの活性が電子伝達系から制御される様々な局面について紹介する。1.光照射に伴いwater-water cycle(WWC)が駆動し、ΔpH形成とATP生産に伴い Rubiscoが活性化される。WWCが機能しない条件ではサイクリックPSI電子伝達(CEF-PSI)が駆動し、Rubiscoが活性化される。2.Rubiscoの活性化状態は中低温で高い。低温下では、CEF-PSI活性が誘導されΔpHが形成、Rubiscoの活性化が促進される。逆に40˚以上の高温下でもCEF-PSI活性が誘導されるが、Rubiscoは不活性化する。Activaseの熱失活も考えられるが、CEF-PSI駆動に伴うストロマの酸化も要因と思われる。3.窒素含量の少ない葉身では、Rubisco含量も少なく光合成速度は低い。そのような貧栄養葉身では、CEF-PSI活性が誘導され、Rubiscoの活性化が促進される。4.rbcS-antisenseイネでも常に高いCEF-PSI活性が誘導され、Rubiscoの活性化が促進される。貧栄養葉身やantisenseイネでは、光合成効率を上げるための補償作用と思われる。以上のように、activaseが、ATP/ADP比、ストロマの還元状態およびチラコイド膜のΔpHによって制御されるので、activaseを介して電子伝達系からRubiscoの活性が制御される。
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© 2008 日本植物生理学会
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