日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

シロイヌナズナのAS2による葉の背軸化遺伝子ETT/ARF3制御機構の解析
*岩崎 まゆみ岩川 秀和上野 宜久石川 貴章Pekker IrenaEshed Yuval高橋 広夫小島 晶子小林 猛町田 泰則町田 千代子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 0008

詳細
抄録
シロイヌナズナにおいて、扁平で左右対称な葉の発生に必要であるAS2遺伝子は、植物に固有の新奇なタンパク質をコードしており、AS1遺伝子と共に、class 1 KNOX遺伝子を含む複数の遺伝子の発現制御に関わることがわかっている。これまでの我々の解析から、器官の背軸化に関わるETT/ARF3, KAN2, YAB5遺伝子が、class 1 KNOXとは独立の経路でAS1AS2によって制御されていることが示された。35S:AS2-GR形質転換体において、DEX投与によるAS2の機能誘導後のこれらの遺伝子の発現量の変化を解析した結果、ETTは2時間以内に発現量が減少した。さらにシクロヘキシミドを同時に加えた場合も発現量が減少したことから、AS2によるETTの抑制にはタンパク質合成を必要としない事が示唆された。ETTARF4は共に、trans-acting siRNA (tasiR-ARF)による分解制御を受けることが知られる。本発表ではAS2がどのようにETTを制御しているかについて議論したい。
著者関連情報
© 2009 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top