日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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イネのクラスG MADS-box遺伝子MFO1と他のクラスのMADS-box遺伝子との相互作用
*大森 伸之介木水 真由美杉田 麻衣子内田 英史宮尾 安藝雄廣近 洋彦長戸 康郎吉田 均
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p. 0119

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抄録
イネのMOSAIC FLORAL ORGANS 1 (MFO1) /OsMADS6はクラスGに分類されるMADS-box遺伝子である。これまでに我々は、mfo1変異体およびRNAiによるノックダウン系統を解析することによって、MFO1が内穎や鱗被などの花器官のidentity決定や分裂組織のdeterminacy決定に関与していることを明らかにしてきた。
今回我々は、MFO1のノックダウン変異体と、異なるクラスのMADS-box遺伝子である、SPW1 (クラスB)、OsMADS3 (クラスC)、LHS1 (クラスE)のノックダウン変異体を交配して二重変異体の作出を試みた。クラスBのSPW1MFO1とは鱗被での強い発現が共通している。クラスCのOsMADS3とは、雌蕊での発現が共通しており、またノックダウン変異体での鱗被の発生パターンも類似している。クラスEのLHS1は系統樹解析の結果、上記三種類の遺伝子の中ではもっともMFO1と相同性の高い遺伝子であり、内穎および雌蕊での発現や分裂組織のdeterminacyへの関与などの共通点がある。これらの二重変異体の解析結果から、クラスG MADS-box遺伝子のMFO1とクラスB、クラスC、クラスE MADS-box遺伝子の関係性を考察する。
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© 2009 日本植物生理学会
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