抄録
我々は植物およびラン藻のNa+/H+アンチポーターの機能解析を進めている。耐塩性ラン藻Aphanothece halophyticaから単離したNhaPタイプNa+/H+アンチポーター(ApNhaP1)はpH5から9の広いpH範囲にわたって高いNa+ /H+の交換活性を示した(J. Biol. Chem 276, 36931-36938 (2001))。一方、ApNapA1はアルカリ性で高いNa+ /H+の交換活性を示した(Appl Environ Microbiol 71, 4176-4184(2005))。最近、マルチサブユニット型Na+/H+アンチポーター(Mrp)がラン藻に存在することが明らかになった。このアンチポーターの活性と生理的役割りを明らかにするために、淡水性ラン藻Synechococcus elongatus PCC 7942及びAphanothece halophyticaからMrp遺伝子を単離した。これらの結果について報告する。