日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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サツマイモにおけるクマリン生合成鍵段階を触媒する桂皮酸類オルト水酸化酵素
松本 征太郎水谷 正治*清水 文一
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p. 0805

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抄録
クマリン化合物はさまざまな植物で見られる。抗菌,抗酸化活性を示し病原の侵入などで誘導蓄積することから、植物の生体防御に関与していると考えられる。我々はこれまでにシロイヌナズナのスコポレチン(7-hydroxy-6-methoxycoumarin)生合成の鍵酵素であるフェルロイルCoA 6'-位水酸化酵素(AtF6'H)を同定した。公開されているESTデーターベースの検索結果から、植物界にはAtF6'Hホモログが広く存在していると考えられるが、これらの機能は明らかにされていない。一方、サツマイモはスコポレチンに加えてウンベリフェロン(7-hydroxycoumarin)を病原の侵入などに応答して誘導蓄積する。本研究では、サツマイモにおけるクマリン化合物生合成を明らかにすべく、AtF6'Hホモログのクローニングを行った。
サツマイモESTデータベース上のAtF6'Hホモログ配列情報をもとに、サツマイモ根塊(高系14号)から作成したcDNAを鋳型にしてRACE法にてホモログ全長配列を取得した.さらにこれら配列を大腸菌発現系にて発現させ,組み換えタンパク質の基質特異性を検討した.またこれらの配列の部位別および刺激応答の発現パターンを調べた。
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© 2009 日本植物生理学会
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