日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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分泌ペプチドによる表皮細胞の密度と配置の制御
*柿本 辰男横尾 俊哉原 健太大西 毅明梶田 良子
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p. S0039

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抄録
表皮の発生過程では、原表皮細胞はまず、メリステモイド母細胞(MMC)になるかどうかの決定を行う。MMCにならなかった細胞は非孔辺細胞になる。MMCは不等分裂を行い、孔辺細胞を生み出すメリステモイドを形成する。私達は、表皮細胞の密度と気孔の分布は、二つの分泌ペプチドEPF1とEPF2によって制御されていることを見いだしている。EPF2はMMCで発現し、新たなMMCの形成に抑制的に働き、このフィードバック作用により、表皮は適切な密度で形成される。EPF1はメリステモイドを作る不等分裂の分裂面を制御することにより、気孔の配置を制御する。EPF1とEPF2の作用は共に共通の受容体が必要であるが、別の分子として認識する何らかの仕組みがあると考えられる。
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© 2009 日本植物生理学会
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