日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第51回日本植物生理学会年会要旨集
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緑藻Botryococcus brauniiにおけるテルペノイド系炭化水素の生合成に関与する遺伝子群の解析
*新津 里佳池上 有希子金指 真菜加藤 毅田野井 孝子河地 正伸加藤 美砂子
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p. 0627

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抄録
Botryococcus brauniiは炭化水素を合成する淡水性の緑藻である。現在のところB.brauniiは一属一種に分類されている。しかし、C23-33のアルカジエンやアルカトリエン等の脂肪酸合成系に由来する炭化水素を持つRaceA、テルペノイド合成系に由来するC31-34のbotryococceneを持つRaceB、lycopadieneと呼ばれるテトラテルペンを持つRaceLの3種類に分類することができる。本研究では、テルペノイド系炭化水素を合成するBOT-70株の炭化水素生合成に関与する遺伝子群を解析し、テルペノイド由来の炭化水素生合成に関与する遺伝子を明らかにすることを目的とした。まず、炭化水素合成能が高い時期のBOT-70株(RaceB)とSI-30株(RaceA)の転写産物を比較し、BOT-70株に特異的に発現している遺伝子断片を単離した。その中からRaceBの炭化水素を合成する他の株でも普遍的に発現している遺伝子を特定し、これらの候補遺伝子の中から炭化水素合成に関与すると予測される遺伝子をスクリーニングした。得られた遺伝子群を解析し、Botryococcus brauniiの炭化水素合成系への関与について考察した。
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© 2010 日本植物生理学会
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