日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
会議情報

COP9シグナロソーム結合因子SAP130はシロイヌナズナの花粉形成において重量な役割を担う
*安喜 史織中井 秀人岡 穆宏青山 卓史柘植 知彦
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 0759

詳細
抄録
COP9シグナロソーム(CSN)の生体における機能を明らかにするため、CSNと直接結合する因子を探索し、SAP130を同定した。SAP130は、スプライソソームを形成するU2snRNP構成因子であり、遺伝子転写調節複合体であるSTAGA/TFTCにおいても同定されているが、SAP130そのものの機能や複合体間での動態は明らかでない。
シロイヌナズナSAP130は、第3染色体上の2つの遺伝子(AtSAP130a, AtSAP130b)にコードされている。これらの遺伝子発現を器官別に解析した結果、両遺伝子は類似した発現様式を示した。またプロモーター発現解析において、AtSAP130a, AtSAP130bは共に特定の時期の葯に特異的な発現を示した。これらのことからAtSAP130a, AtSAP130bの機能重複が示唆された。そこでRNAi法を用いてAtSAP130a, AtSAP130b両遺伝子を標的とした発現抑制体(AtSAP130 RNAi)を作製し、形態学的な解析を行った。その結果、AtSAP130 RNAiは花粉形成におけるmicrospore stageからbicellular stageへの移行期に異常を示すことを明らかにした。
著者関連情報
© 2011 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top